
症状がなくても通院し、定期的にメンテナンスを
歯のトラブルとして第一に挙げられる虫歯。その原因は、口の中に存在するミュータンス菌です。この菌は歯の表面に粘着したプラークの中に含まれており、糖などの栄養分を取り込んで酸を出します。この酸が歯を溶かすことで虫歯が起こるのです。虫歯の初期症状は歯がときどきしみる程度の痛みで、この段階なら症状部分を軽く削り、樹脂で埋めれば治ります。しかし、虫歯を放置すると、歯髄(歯の神経部分)まで症状が進行して、夜眠れないほどズキズキと痛みます。さらに悪化すると歯は根の部分以外すべて崩壊してしまい、抜歯する必要があります。その後ブリッジやインプラント、入れ歯といった処置を行わなければいけないのです。
虫歯による歯痛が原因で噛まずに食べ物を飲み込むと、胃腸へ負担がかかります。また、虫歯から体内に侵入した細菌が感染症を引き起こすことも。それだけに虫歯はすぐに治療したいものです。
20〜30代の女性に多いのが、間食からくる虫歯。実はごく初期の虫歯は、唾液による「再石灰化現象」で自然に修復されるのですが、間食の回数が多いとこの修復作業が間に合わなくなります。
また、就寝中は唾液の分泌が減り、虫歯が進行しやすい時間。帰宅が遅くなって寝る前に食事をすると、唾液による自然修復が間に合いません。お酒を飲んで帰宅しても、寝る前には面倒がらずに必ず歯を磨くようにしたいものです。ほか、拒食症で定期的に吐く習慣があると、胃酸によって歯が溶け、虫歯になりやすくなります。
虫歯の予防策として有効なのが、キシリトール入りのガムを噛むことです。キシリトールとは、シラカバやカシの木から取れる天然の甘味料ですが、砂糖と違って、ミュータンス菌の作用で酸が合成されません。しかも唾液の分泌を促進して、歯の再石灰化を促進する作用もあるのです。
とはいえ何よりも有効な予防策は、1日3回正しい方法で歯を磨くこと。歯ブラシは握らずに親指と人差し指でつまみ、中指を添えて軽く持ちます。そして垂直方向に小刻みに振動させることでプラークや食べかすを掻き出しましょう。予防のためにベストなのは痛みがなくとも3カ月おきに歯科医院に通うこと。正しい歯磨き方法を教えてもらったり、歯に不具合がないかどうかをチェックしてもらったりしましょう。
※情報は、2010年6月のものです
